AED講習会に参加してきました

もし目の前で誰かが突然倒れたら、あなたは適切に対応できますか?

私はテレビでAEDが命を救う話をみて、ずっと気になっていました。先日、機会があったので消防署の主催で行われる救命講習会(AED講習会)に参加してきました。

講習は難易度にあわせて1時間のコースから8時間のコースまであります。私は2時間のコースを選んで申し込みました。

会場は消防署です。消防署の入ると署内でサイレンがなり、本当に出動指令がでていたので緊張しました。

会場に入ると、前方にスクリーンがあり、イスが2脚ずつ並べられ、その前にそれぞれ訓練用人形とAEDがおいてありました。2名1組での実習になるようです。2人で参加している人もいれば、私のようにひとりで参加している人もいました。参加者は30人ほどでした。

講習会

いすに座って説明を聞き、そのあとは訓練用人形とAEDを実際につかって練習しました。

119番通報の流れ

119番通報をするときの流れです。

①火事ですか?救急ですか?

まず、火事か救急かをきかれます。

②場所はどこですか?

知らない場所であれば、近くの交差点の名前をつげるとよいです。

住所を伝えた時点で、出動の指令が行くそうです、

③詳しい状況をヒアリング

出動をしている間に、救急であれば男性か女性か?年齢は?どのような状態であるか?などの聞き取りをして、救急隊員に伝達されます。

救急車は福岡市の場合、平均8分で到着するということです。

以前は6分程度で到着していたということですが、救急出動が多いと言うことで以前より到着時間が遅くなっています。

もし目の前で突然人が倒れ、心臓や呼吸が止まっていた場合、救急車が到着するまでの応急対応が大変重要になります。

時間と救命率の関係を表したグラフになります。

電気ショックまでの時間と生存退院率

旭化成株式会社さんのHPより画像お借りしています(https://www.ak-zoll.com/aed/aboutaed)

救急車が到着するまでの対応が非常に重要になります。

胸骨圧迫

「心臓マッサージ」の言葉のほうがなじみがありますが、専門的には「胸骨圧迫」というようです。

ポイントは

  • 早く
  • 強く
  • 絶え間なく

です。

心臓マッサージ
手を組みます
力が入りやすい姿勢
胸部が5センチ沈む深さ

公益財団法人日本心臓財団さんの画像お借りしています。(https://www.jhf.or.jp/check/aed/massage/)

早さは1分間に100-120回ほどです。

参加者からの質問がありました。

質問:胸骨圧迫のときに、あばら骨が折れることがあると聞いたことがあるのですが、本当でしょうか?また、そうしたときにでも続けてよいのでしょうか?

回答:一般の方がしても、救急隊員がしても、折れることがある。やり方が悪いとか力が強すぎるということではない。心臓が動くことが一番なので、胸骨圧迫はやめてはいけない。

AEDを使った実習

続いてAEDの機械を使った講習です。

まず大事なのは、電源をいれること!

電源をいれれば機械からガイダンスが流れ、指示をしてくれるので、その通りにすればよいということです。

①AEDの電源をいれる

→AEDからガイダンスが流れます。

②2枚のパッドをつける

肌にパッドをつけます。

練習用は使い込まれているので粘着力が弱いですが、本物であれば、服についたり自分の肌についたりすると取るのが大変だと言うことです。

1枚は右胸の鎖骨の下、1枚は左脇腹に貼るように絵でも示してくれています。

しかし厳密に絵の通りの場所でなくとも、2枚のパッド間の位置に心臓があればだいたいの場所でよいということです。

③AEDが心電図を解析して、ショックが必要かどうか判断する

解析中に体を触ってはいけません。

④電気ショックが必要であれば、周りの人に離れるように声をかけ、確認できたら電気ショックを実行する。

このとき絶対に体に触れてはいけません!

AEDパッドの位置
AED実行

セコム株式会社さんの写真をお借りしています。(https://www.secom.co.jp/business/medical/aed/cpr)

2人一組になって、胸骨圧迫とAEDの機械をつかった実習を行いました。

胸骨圧迫は、やってみると想像していたより力が必要です。「強く」「早く」ということで、もし一人で救急車がくるまでの8分を行うとしたらかなりきついと思いました。

「早く」を意識しすぎてだんだんと早くなりすぎたようで、講師の先生からもう少しゆっくりでもよいとアドバイスをもらいました。

周りの人との連携も必要で、一人が胸骨圧迫を続けている間に、別の人が横からAEDのパッドを貼ります。AED実行後に、呼吸が戻らなければ再度胸骨圧迫を続けるのです。同じ力で長時間続けることは大変ですので、途中で代わってもらうことも必要です。絶え間なく続けるために「1,2,3で交代お願いします」などの声かけが有効となります。

そしていままでの流れを通して実践練習です。

4人一組で行いました。

  • 倒れている人を発見
  • 自分の安全を確認(車がきていないかなど)
  • 傷病者に対して「大丈夫ですか」と声をかけ、意識と呼吸を確認
  • 周りに助けを呼ぶ。「あなたは救急車を呼んでください」「あなたはAEDを探してください」と指示する
  • 胸骨圧迫開始
  • AEDの電源をいれる
  • パッドを装着する。AED実行
  • 実行後、胸骨圧迫を再開
  • 胸骨圧迫を交代する

2分後に再びAEDが、心電図を読みとります。

再び電気ショックが必要であれば音声が流れ指示されますので、周りの安全を確認し電気ショックを実行させます。

もし現場にいあわせたときには知らない人と協力することもあると思うので、ためらわず、パニックにならず、落ち着いてできるようにイメージして行いました。

119番に通報すると、心臓マッサージのやりかたも教えてくれるのでスピーカーモードにしてつなげばよいとのことです。

感想

AED講習会はとても勉強になり、参加してよかったです。

胸骨圧迫は思ったより力が必要で、同じ力で長い時間続けるのは大変だと思いました。

AEDの使い方は音声ガイダンスもあるので難しくないと思いました。電源をいれれば指示をしてくれるので誰でも使えます。周りの人と協力して一秒でも早く胸骨圧迫をはじめて、一秒でも早くAEDを作動させることが重要だと思いました。

そのとき、AEDがどこにあるか知っておくこと、早く現場に持ってくることが大切だと思います。知らない場所であれば周りの人と手分けして探すことになります。子供のサッカーの練習場や自宅近くのAEDの設置場所は確認しておこうと思いました。

もしもの時に役に立つと思うので、機会があれば講習会を受けてみて下さい。

また、よく行くスーパーや公園など普段行く場所にはどこにAEDが設置してあるか確認してみてください。

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